革命



仕事仲間の死にさえ見向きもしない大人達は

己の生活と組織の名誉を守るためだけに時を費やす

計算ずくしの労働者は希望すら蝕まれたまま

疑心暗鬼を携えた心で夢の中でも安らげない

疲れ果てた心を錠剤をのみほして癒せば

また無意味な法則のもとに空回りしている街へ繰り出す

夜になりアルコールで寂しさをまぎらわしたかと思えば

女を買い　虚しいばかりの戯れが始まる

人は皆　素通りできない現実の奴隷となり

他人を蹴落とすことに捨て身の勇気を振り絞るというのか


情けを捨てた魂を互いに削りあう音が聞こえるけれど

ただ　ひとつ覚えておかなければならないことがある

思いやりの強さに限界はない

時には安売りしたって損はない

いくら自分が可愛いからって

気持ちを抑えることに器用になるな


渇ききった体に水を与えよう

闇に包まれた心に光を灯そう

アガペーではなく人の愛で

落ちてゆく世界を受け止めなければ

俺たちが受け止めなければ