麦わら帽子 きみが部屋に忘れていった 麦わら帽子がいま 窓からさしこむ月光に 照らされている リボンも花飾りもない シンプルなすがたで まるで不時着した UFOみたいに きみはこのUFOに乗ってきた 宇宙人にちがいない それで合点がいった どうりで地球人にしては うつくしすぎると思ったんだ ここに忘れていったことは 教えてやらないよ きみが母船のことを 思いだしたりしたら 出生の秘密に 思いあたって 月に帰ってしまうかも しれないもの