いつどんな時でも理想をかかげて生きていたい。

現実をじっと見つめていれば、それを理解し、そこ

に溶けていけば、傷つくことは半減になり、平静を

保って生きていけるけれど。

現実に生きるものを否定はしない。おそらくはそれ

が正しいとされる認められるべき生き方だから。

けれど、何かを変えたい、もっと上へ行きたいと思

う者にとっては、理想なしでは生きていけない。理

想と現実が同一になることができれば（それはつま

り、現実が理想まで高められればの意味でだが）

それは素晴らしいことだし、美しいことだが、理想

というのは人によって異なるもので、俺の描く理想

が万人にとっての理想でないことは承知している。

すべての理想が、一つに融合されるということが

不可能ならば、この世界は永遠に現実からの離脱

を可能にできないが、少なくともすべての者が現実

に妥協するよりは、すべての者が理想に近づけよう

と働きかける方が、少しはマシな世界に近づくという

ものではないだろうか。俺はあくまで理想に生きる。

偽善者扱いされても。