ゆれるこころ



もしもなにかに胸をうたれ

なみだを流したことがあるのなら

こころは湖のように清い


もしもなにかに傷つけられ

どん底まで沈んだことがあるのなら

こころは海のように深い


もしもだれかを憎んだのに

許してしまったことがあるのなら

こころは空のように広い


こころが疲れてしまうのは

よわさではなく　やさしさのせい

ゆれるこころはきみがたしかに

生きているというしるし


もしもいつかの悲しみを

まだ忘れられずにいるのなら

いつかの喜びだって思い出せる


もしも幾多の思い出に

心から笑えたことがあるのなら

未来だって捨てたもんじゃない


こころが生きているかぎり

きっとぼくらは生きてゆける

ゆれるこころはきみがたしかに

美しいというあかし